こどもが風邪をひき、看護のために仕事を休む。
もっとバリバリに働けば、評価が上がるが、しない。
授業参観など、学校のイベントに参加するために、仕事を休む。
夫婦で負担が平等になるように、家事を分担する。
どれも、自分の意思で決めている。
つまり、『できる/できない』の話ではなく、『やる/やらない』である。
このエッセイを読んでいるアナタにも通じることだろう。
そして、このエッセイに辿り着いたということは、いまの生き方に疑問があり、興味を持っていただいたと察する。
知人を見ると、わたしと同じような行動を取る人は、ごく少数である。
家族の看護のために、仕事を休まない。
残業が当たり前のように、仕事をしている。
まぁ、他人のことなので、どうでもいい。
わたしは、わたしなりに動く。
妻と話していて、一緒に笑う時間は幸せ。
こどもと遊んで、純粋な反応ひとつひとつに、心が洗われる。
因果応報という言葉があるように、自分が家族に捧げたコトは、いずれ返ってくる。
先日、小学4年生のこどもが朝から「気持ち悪い」ということで、学校を休んだ。
妻曰く、朝にスマホを使って動画を見ていて、画面酔いしたのだろうとのこと。
嘔吐はしていないが、吐きそうになってトイレに2回ほど行っていたので、大事をとって学校は休ませた。
妻は仕事、わたしは仕事を休んだ。
8時から、2度寝をさせた。
10時に起きたら、もう平気そうだった。
お昼にお粥を作ったら、こどもは1.5人前をペロリ。
朝食を食べなかったせいだろう。
その後…こどもが一言。
「今日は仕事を休んでくれて、ありがとう。」
正直、驚いた。
照れた。
なんて返したか覚えていない。
でも、こどもの一言は鮮明に覚えている。
このエッセイは、明確な言葉でタイトルの結論を書くことはできなさそうだ。
ただし、明確に言えることはひとつある。
家族を第一に考える理由は、こういうことだ。